2.5DGEEKのつくり方
2.5DGEEKは「得意なことをメディアにする」から始まった

「鵜飼さんの得意なことをビジネスに!」
2023年9月、2.5DGEEKの立ち上げに向けた企画メモにはこんな一文が残っています。続くのは、「メディア化していく」「ファンに情報伝わる+制作の宣伝になる」という言葉でした。
その出発点にあったのは撮影や取材・執筆に携わる鵜飼の経験と、制作やディレクションを担うフジイの関心です。それぞれの好きなことや得意なことをファンに届く場所へつなげる。2.5DGEEKの構想はそこから始まりました。
「2.5DGEEKのつくり方」では取材、執筆、写真、デザイン、開発などこのメディアに関わる人の考え方を編集部がひもといていきます。第1回は、立ち上げのきっかけと今につながるメディアづくりの姿勢についてです。
始まりは、鵜飼の「得意なこと」
立ち上げの背景には、鵜飼がそれまでの仕事で感じていた思いがありました。
鵜飼
エンタメ全般が好きで本業の傍ら、カメラマンや舞台関連の取材・執筆の仕事をしていました。エンタメが持つ熱量や素晴らしさを広めたいと思って始めた仕事でしたが、関わっていた企業との間で温度差を感じることもありました。
フジイ
人の「好き」や好奇心が一番強い原動力だと思っています。自分は制作やディレクションが好き。そんな自分と鵜飼さんの好きなことや得意なことをベースに何かを立ち上げれば、面白いことが起きるんじゃないかなと感じていました。
企画メモには、2.5次元俳優や若手俳優、舞台ファンのための情報サイトという方向性が記されています。人物を紹介する図鑑のようなコンテンツも初期の案の一つでした。
撮影や取材の経験をどのような形で届けるか。それぞれの得意分野を持ち寄りながらメディアの輪郭を考えていきました。
ファンに届ける場所をつくる
初期の構想にはファンに情報を届けることと、紹介する人たちの活動を知ってもらうことの両方がありました。そのためには読者だけでなく、取材先からも信頼される媒体になる必要がありました。
鵜飼
媒体としては業界とのつながりが全くない状態からのスタートでした。まずは地道に取材先を増やしていく必要がありました。 目指していたのは単に情報を発信するだけでなく、取材先の課題解決まで担える信頼される媒体になることです。「ぜひ2.5DGEEKに載せてほしい」と依頼してもらえるメディアに育てたいと考えていました。
届ける相手として、海外のファンも当初から視野に入っていました。
鵜飼
当時、国内では舞台や2.5次元作品が多様化する一方で市場が飽和してきているようにも感じていました。 日本のエンタメが持つ熱量や素晴らしさを国内にとどまらず、アニメや俳優を愛する海外のファンにも直接届けたい。そんな思いもありました。
日本のファンを主な読者に据えながら海外にも発信していく。この方向性は立ち上げ時の検討メモにも残されています。
「好き」を追求する名前、2.5DGEEK
届けたい相手や扱う内容を考えるのと並行してメディアの名前も検討されました。
候補にはファンや「推し」にまつわるさまざまな言葉が並んでいます。鵜飼が重視したのはサイト名から何を扱う場所なのかが分かること。その中で候補になったのが、「geek」でした。
鵜飼
「geek」という言葉の特定の分野に深く熱中する人という意味にひかれました。自分もフジイさんも好きなことを深く追いかけるタイプなのでしっくりきたんです。 それがこの名前に決めた理由です。
扱う領域を示す「2.5D」と好きなことを深く追いかける「geek」。2.5DGEEKという名前には、扱うテーマと「好き」をとことん追求する姿勢が込められています。
これから好きになる人にも残しておく
2.5DGEEKの媒体設計には、「今だけではなく未来のファンにもつながるアーカイブを残す」という考えがあります。
ある人や作品を好きになる時期は読者によって違います。記事の公開時にはまだ知らなかった人が後になって興味を持ち、過去の記事にたどり着くこともある。そのときにも読める場所に言葉や写真を残しておくことを大切にしています。
鵜飼
私自身、一人のファンとして推し活やオタク活動に熱中しSNSやインターネットの情報を日々追いかけてきました。その経験がファンは何を知りたいのかを考える土台になっています。 実際にサイトを公開してからも俳優の単独インタビュー記事などは、公開から時間がたっても読まれ続けています。
ファンとしての経験は取材で何を聞き記事にどんな言葉を残すかという判断にもつながっています。
鵜飼
ファンの目線で考えることは、立ち上げ当初から大切にしています。 記事では文章をきれいに整えることよりも、できるだけご本人の言葉のニュアンスを残すことを優先しています。ファンの皆さんが知りたいと思うような、その人の素顔が見える話を引き出すことも意識しています。
その視点は、写真の見せ方にも表れています。
鵜飼
トップページのバナーにも「推しは存在だけでキラキラしている」というフジイさんのこだわりがあります。あえて過度な装飾はせず、スライドするとモノクロからカラーに変わるシンプルな演出にしています。
言葉を整えすぎず本人らしいニュアンスを残す。写真に過度な装飾を加えず被写体を見てもらう。そして、公開した後も記事を読める場所に残しておく。
一人の得意なことから始まった構想は、取材や編集、サイトづくりの具体的な判断につながっています。今、その人や作品を好きなファンにも、これから好きになるファンにも届くように。
2.5DGEEKは言葉と写真を積み重ねていきます。
